熱海旅行　その３：山刃斎日記：So-net blog

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熱海旅行　その３　[旅日記] [編集]

　ちょっと間が開いてしまいましたが、そんなのはいつもの事。ソネットフォトなど見ながらゆるりとお待ちください。

　さて、釣り人たちの方に歩いていった私。少し遠くから釣り人たちの様子を眺める。日曜日だった事もあり、家族連れの姿が多い。小さな子供が竿を上げ始めた。竿先がプルプルと震えているのは、何か魚が付いている事を意味する。
　私はその小さな子供達（小学校の低学年くらいの子とその弟らしき幼稚園児）の様子を見守った。やがて魚が見えた。体長10センチに満たないイワシが数匹釣れあがった。子供達は竿を置くと、ピチピチ跳ね回るイワシたちを掴もうと追い回した。園児のスローな動きより、イワシの跳躍の方が早い。子供達と跳ね回るイワシたちの追いかけっこを見ていると、自然に私の目元、口元は緩むのであった。休日のほほえましい光景である。
　あちらこちらで同じようにイワシが釣れていた。その他にもアオリイカを狙う人や、投げ釣りをする人等がいたが、釣り上げるところを見ることは出来なかった。

　これは港の食堂。釣具、干物、サザエのつぼ焼きなどを売っている。
　サザエのつぼ焼きと聞くと思い起こすことがある。あれはいつの事だっただろうか？私は小学生の低学年くらいだっただろうか？

　家族旅行で、港町に行った事があった。どこの港町だったのか全く覚えていないが、道沿いにこの写真のような店がいくつもあり、サザエなどをたくさん売っていた。通りかかる観光客に店のおばちゃんが
「サザエはいかがですか･･･」
　等と声をかける。
　私は、とある店先に立ち止まりサザエを眺めていた。するとその店のおばちゃんが、母親に声をかけてきた。
「サザエ、どうですか？捕れたてで美味しいですよ・・・・」
　私はその頃サザエの味がわかったかどうか。おそらく物の味など大して分からない小さな子供だったので、食べたくて次の言葉を発した訳ではなかったろう。
「ねえ、お母さん、サザエ買って！」
「いいの・・・」
「ねえ、買ってよ！」
「行くぞ・・・」
　父と母は粘る私を置いてどんどんと歩いていってしまった。仕方なく私も両親の後について歩き始めた。少し歩いて振り返り、店のおばちゃんを見た。おばちゃんは悲しそうな目でこちらを見続けているではないか。
「ねえ、サザエ買ってよ･･･」
　私はもう一度両親に言った。なぜだかすごくサザエ売りのおばちゃんがかわいそうになってきたのだった。かわいそうでかわいそうでたまらなくなった。
　私は両親の後につき歩きながら、何度もサザエ屋を振り返った。おばちゃんはいつまでもこちらを見続けていた・・・・。
　この話を最近母親にしたら、
「ほんとにね、サザエ買ってあげればよかったね。お金が無かったのかな･･･」
　と、言っていた。

　おっと、話がそれてしまった。私はひととおり港を見て回った。太陽は傾き始め山の向こうに沈もうとしている。そろそろ宿に戻って『ローマ風呂』へ突撃しなければならない。

2007-03-03 16:44 nice!(9) コメント(7) トラックバック(0)
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こんばんは＾＾
小学生頃の子供にとって魚を釣り上げるってとっても楽しいことなんでしょうね。弟と二人跳ね回る魚を追いかける姿が目に浮かぶよう＾＾

サザエねぇ～　今のわたくしは大好きだけれど、多分子供には味が分からないから、ご両親は買われなかったのでは？それともそういうつまらない買い物をたしなめるため、一種の教育？
多分わたくしが親ならその両方の意味をこめて買わないですよ＾＾
自分のためだったら・・・買うかも＾＾
by (2007-03-03 19:20)

いいですねー。堤防でのんびり釣りをするのって好きです。釣りって意外とのんびりできないんですよね。
子供にはわからない味かもしれないけれど、あの匂いはたまりませんよね。
by kom (2007-03-03 20:26)

海辺にも春らしさを感じますね。
昔私の長男が汗かいて家に駆け込んできました。コップに水を汲んで飛び出して行き、道端で靴の修理屋のおじさんにその水を上げたんです。
どうしてかと子供に聞いたら。　汗かいて仕事してるので可愛そうだ、との
事でした。　子供の頃の純真な気持ちに返りたいですね。
by お散歩爺 (2007-03-04 08:31)