熱海旅行最終回 [旅日記]
初島に上陸するとまず目に付いたのが釣り人。多くの釣り人が防波堤で釣りをしている。
熱海港に比べてさすが沖合いと言うこともあり、水が綺麗である。どんな魚がつれるのだろうか?黒鯛やカサゴ等が釣れそうな雰囲気だ。
また、野良猫が非常に多い。観光客が餌を与えるせいか、人に慣れている様だ。
『猫の背後でおどけるT坊』
この狭い島の中で繁殖するとなると、この猫達みんな家族と言ってもいいのではないだろうか?サラブレッド以上に血が濃いのではないかと思われる。
我々はまず、腹ごしらえをすることとした。海沿いに食堂が並んでいるのでまずは品定め。メインはやはり磯料理である。
『魚の干物作成中』
『さすがに島。海の幸が豊富である。しかも獲りたて』
「岩海苔ってのが名物らしいぞ。岩海苔丼と言うメニューが多い」
「明日葉の天麩羅もな・・・」
「とにかく魚を食おうぜ」
「NOB、イセエビを食えよ」
「よし・・・」
「じゃあ、二手に分かれて違う店に入り、後で報告しあおう」
「いいだろう」
私とT坊、NOBチームは『宮下』という食堂に入った。私は刺身の持ち合わせの定食。NOBも似たような定食。T坊は岩海苔丼と、サイドメニューで明日葉の掻き揚げをたのんだ。
まずは生ビール。
ゴキューン!と飲んでるうちに料理が運ばれてきた。
『ところてんも名物』
『明日葉の掻き揚げ』
『刺身たち』
料理の写真を撮っていると、若女将が
「ほらほら、早く食べないと^^」
「はあ、いただきます^^;」
私は刺身で飯を食うことはあまり無い。なにせ、子供の頃は刺身が食べられなかったのだ。それが不思議なことに酒を覚えてからは刺身がかなり好きになった。好き嫌いって変わっていくものですね。未だに春菊は苦手ですが・・・。酒を飲むときに刺身を好む私ですが、飯とは今でも食べない。このとき久しぶりに飯のおかずとして刺身をやったのですが、あまりの美味さに飯をおかわりしちゃいました。
磯料理を堪能すると我々は店を出た。待ち合わせ場所でItohshiたちと落ち合うと、その場を少しぶらぶらした。
日当たりのいい磯にいると、猫が寄ってきた。
T坊がポテトチップスを与えるとぱりぱりと食べた。NOBがまねをして手だけを差し出すと猫に軽く噛まれた。
「うあっ!ヤバイ!噛まれた」
「傷口からゾンビエキスが体内に入り、ゾンビになるぞ!」
「ああ、そうだな、ただしゾンビになるのは猫の方だがな・・・・」
などと下らない事を言いながらしばらく休んだ後、帰りの船が出るまでの間、島を少し歩いてみることになった。
『天草で財をなした人』
船が出る時間となった。乗ってきたのと同じ船に乗り込み、熱海港を目指す。
カモメ達が船の周りに集まりだす。カモメ達は今日熱海港と初島を何往復するのだろうか?船で約20分の距離を全力で往復する体力と口にできるかっぱえびせんの数・・・・。摂取カロリーと消費カロリーのバランスが取れているとはとても思えない。でもカモメ達は往復するのだ。そこにかっぱえびせんがある限り。
『グッバイ初島』
熱海港に着き、二手に分かれてタクシーで熱海駅へ。旅の終わりが近づいてきている。
タクシー乗り場でタクシーを待っていると私達の乗るタクシーの一つ前のタクシーはベンツだった。
「へー、ベンツのタクシーがあるのか・・・」
ベンツの後のタクシーに乗ると、ドライバーが話しかけてきた。
「ベンツのタクシーなんか乗ってられないですよ。高いですしね、新車ならまだしも、あの中古のベンツじゃね・・・さて、ちょっと混んでいるみたいだから裏道行きますよ!」
ドライバーは狭い路地裏に入っていった。すごいテクニックだ。
「さっきタクシー乗り場でタクシーが10台くらい並んでいたでしょ?私のタクシーが10台目くらいだったんですがね、もう5台くらいは抜いていますよ」
「じゃあ、ベンツは?」
「ははっっ!ベンツなんかとっくに抜いちゃいましたよ」
タクシーは路地から出て熱海駅前に着いた。
「はいお待ちどうさま」
料金を支払い、数台先に出たItohshiたちの姿を探すが、見当たらない。ドライバーが言ったとおり抜き去ったに違いない。少し待つと、Itohshi達が乗ったタクシーが現れた。
「随分遅かったなぁ」
「あれ?いつの間に!」
「へへ、裏道で来たのよ!」
「いくらだった?」
「○○○○円だ」
「何!俺達は○○○○円もかかったぞ!」
「ふっ、、、テクの差だね!」
電車の時間までは土産を買って過ごす。駅前には豊富に土産物屋がある。買わなくても楽しめそう。集合時間を決めて各自土産物屋へ散っていった。
私は温泉饅頭や甘エビの塩辛などを買った。T坊は会社の社長にたのまれたという目刺を買っていた。この辺りは干物が有名である。店頭で色々な魚の干物が売っていた。酒に合うだろうな・・・。
私が饅頭屋の店先で試食をしていると、鶴之丞が通りかかった。
「おお、鶴之丞、この饅頭は美味いぞ」
そう話しかけると、私の相手をしていた饅頭屋のおばさんが
「そちらさんもどうぞ」
饅頭を差し出した。だが、鶴之丞は甘いものが大の苦手である。あるとき、
「遭難して食べ物がチョコレートしかなくなったらどうする?」
聞いてみたことがある。すると、
「・・・死を選ぶ・・・」
すぐにそう答えたほどである。だがこの時はおばさんの好意を断るわけにもいかず、鶴之丞は涙目になりながら饅頭を食べた。いや、本当に泣いていたのかもしれない。
電車の時間が近づいた。我々はホームに立つと弁当を買った。旅に駅弁は付き物なのである。たとえ腹いっぱいでも食べなきゃならない。
私は大好物である東華軒の小あじ押し寿司を買おうと思ったのだが売り切れ、仕方なく小あじの押し寿司と金目の押し寿司がセットになったものとビールを買った。座席に座りビールを開ける。次いで弁当を開き、ゆっくりと食べ始めた。窓の外は夕闇であった。仲間達は疲れが出たのか眠るものもいたし、菓子を食うもの、雑誌を読むものなどそれぞれだった。
熱海は地元から近いし、温泉もある。一泊で気軽に出かけるにはいい所だと思った。荷物はカメラと財布だけで十分である。
さて、来年の温泉旅行は私が幹事。リクエストが上がっているのは、四国、北陸、山梨等。一泊ではあまり遠くにもいけないし、出来れば行った事の無いところに行きたいし・・・。じっくり選定したいと思う。
熱海旅行 完
美味しい名物料理、、、ゾンビ、お饅頭、タクシーのレース、、、
楽しく魅させて頂きましたw(^^)w
キレイな海の色も語りも素敵!!初島、、、行ってみたい所にランクインです。
by (2007-03-19 22:06)
おじゃまします
明日葉のかき揚げ&刺身の盛り合わせ、おいしそうです。1泊でこういうのんびりした旅行も面白そうですね。
by K (2007-03-19 22:48)
こんにちは^^
素敵な熱海の旅、楽しく読ませて頂きました♪
お刺し身がさぞ美味しいことでしょうね。
船と共にカモメが飛んでいる画像が素敵です☆彡
猫ちゃんものんびりと暮らしているようですね♪
by いろは (2007-03-20 16:39)
こんにちは!
にゃんこかわゆいです~(*´`*)
漁師町の店っていいですよね!
魚介が新鮮でおいしいですよね!!
カモメのえびせんへの執着にnice!です(笑)
by まいまい (2007-03-22 10:38)
ようやく最終回、ご苦労様です。
もう随分と昔の出来事のような気がするね。
by kukkyoh (2007-03-22 22:15)
カモメの見送る名残惜しさなり。
良い旅だったようですね〜。やはり海辺はネコが多い、かな。
by kom (2007-04-01 22:02)
ビールの写真にぐっときました(笑)
初島がこんなにきれいなのに^^;
by (2007-04-11 23:55)