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カワハギ [釣り日記]

 お待たせしました。沖縄より帰ってまいりました。沖縄レポートをお送りしたいところですがその前に予定通り先月の釣行記をお伝えします。

 カワハギ編

 10月の末、いつもお世話になっている久里浜の山下丸さんに行ってきました。ターゲットはもちろんカワハギです。台風が何日か前に近くを通過したので海の状態が心配ではありましたが、天気がまずまずで暖かい日でした。

山下丸



 台風の後で、出船時刻が満潮とあって船着場のある平作川は大変に水位が高い。この宿は海に出るまでに橋を3つほどくぐるのだが、こう水位が高いと船が出られるかが心配・・・。

 船長が出船準備を進めながらつぶやいた。
「うーん、これじゃあ、出られないなぁ・・・」
「!やっぱり!」

 船長は船首に水を取り込んで重くして船体を沈めた。ギリギリ船首は端をくぐれるかもしれないが、船尾が橋を潜り抜けられない可能性が高い。
「こりゃあ、みんなでバケツに水を汲んで船を沈めるしかないよ・・・」
 私がつぶやくと若女将が笑った。
 出船予定時刻を30分過ぎたところで出港したものの、案の定先に出船した船が橋の前で往生している。狙いを定めて、橋下数センチでくぐりぬけていった。
 次は我々の乗っている船の番。
「道具はそのままで、体だけ船の後ろのほうに集まってもらえる?」
 乗客の重みで少しでも船を沈めようと言う作戦だ。
 私たち乗客は船の後ろに集まった。後は船長の腕次第。舵とクラッチの巧みな操作で橋の中央に狙いを定める。波の加減で船体が僅かに上下するし、海は目の前といってもここは河口なので上流から水の流れもある。船がその影響を受けてずれる。
 船長は僅かにバックして仕切りなおし。もう一度川の中央に船を微調整し、橋に向かってゆっくり進む。乗客は固唾を呑んで船首を見守る。橋との隙間は20センチ程度に見える。波や揺れが起これば橋に激突することは明らかだ。
 船首が橋の下に入った。船長はゆっくりと船を進める。操舵室まで差し掛かったときに、船長が頭を下げて橋をかわした。続いて我々乗客が固まっている船尾が橋に差し掛かった。全員体をかがめ、頭を下げて橋をかわす。上を見ると橋の裏側が数十センチのところに見えた。船はそのままゆっくりと進み、みごと橋をくぐり抜けた船尾が橋を通過した瞬間!
「おぉおおお~っ!」
 乗客から歓声と拍手が巻き起こった。釣りとは関係ないが同じ船に乗りあわせた見知らぬ者どうしの心が一つになった瞬間だった。予期せぬ事態が思い出をまた一つ作った。こんな事が時には起こるから、無理して早起きし、出かけることは大切だと思う。家でゴロゴロしていたら出会うのはテレビの中の出来事だけである。

 さて、海に出たのはいいが、思ったより風があり、うねりも出ている。なにやら釣り難そうな気配。寝不足も手伝って微妙に気持悪い。船はポイントに向かって走り出した。

鴨居沖周辺


『例によって マイナスボタンで引いてみてください』


 この日のポイントは鴨居沖水深20メートル。あまり釣ったことのないポイントである。いつもは剣崎や、竹岡で釣る。

 合図があって釣り開始。だがなかなか釣れない。うねりがあってアタリがとりにくいのである。カワハギは餌を食べるのが上手で、釣り人が気付かぬうちに餌だけ食べてしまう。アタリがなくて針を上げてみると餌がすっからかんなんて事はしょっちゅうだ。
 魚が釣れることは釣れるのだが、外道のクラカケトラギスやベラばかり。いやな雰囲気がする。しかしそのうち強めのアタリがきた。
「よし、やっときたか」
 巻いてみると引きがおかしい。カワハギとはちょっと違うような気が・・・。

 上がってきたのは

『カレイ』

 小ぶりのカレイであった。まあまあうれしいゲストではある。唐揚げでいただくとしよう。しかし、未だに私の針にカワハギがかかってこない。
「まさかボウズ(一匹も釣れない事)では・・・・」
 釣り始めて2時間たっても釣れないのでさすがにあせる。いいアタリがあるものの、上がってくるのはベラで、ガッカリさせられる事が多かった。

 それでも諦めずに釣りつづけるのが私のやり方。頑張って釣っているとなにやらアタリが。今度こそと巻きあげてみると・・・。





『ゲンロクダイ』

「な、何じゃ?こりゃ?」
 見たことも無い綺麗な魚がつれてしまった。私は魚を持って船長のところへ行き、
「食べられる?」
 聞いて見た。
 船長は首を振って、
「名前は知らないけど食っても美味くなかんべぇ、図鑑見りゃのってるだろうけど・・・・綺麗な魚だけんど、色が綺麗な魚はあんま美味くなかんべぇ・・・・」
 との事なので海に帰した。家に帰ってから図鑑を調べても載っていなかったので、インターネットで情報を集めてみたところ、『ゲンロクダイ』というチョウチョウウオ科の魚だということが分かった。さらに、
「熱帯魚屋に持っていくと高く買ってくれるらしい・・・」
 とか、
「熱帯魚店で7000円で売っていました」
 という情報を得るに至った。
 7000円とは高い魚ですね。確かに熱帯魚っぽいですね。

 まあ、美味くないんじゃしょうがない・・・。と、魚を海に逃がした後も釣りを続ける。カワハギは確実にいると確信している。なぜなら餌はしっかりとられているからだ。時刻は昼近くなっていた頃ようやくカワハギが釣れた。


『カワハギ』

 その後はこの日のこつを掴んで一匹ずつ数を伸ばし、10匹のカワハギ(2匹は小さかったので逃がした)を釣り上げることが出来た。
 行きつけの居酒屋で調理してもらおうと思ったが、風とうねりの中で釣りをしたせいでかなり疲れていたため、家で料理して食べた。もちろん薄造りにして肝醤油で食べた。うーん美味なり!今月もチャンスがあったらカワハギ狙いで出船したいと思う。








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コメント 8

いろは

こんばんは^^
お帰りなさ〜い♪
沖縄の記事はこの後ですね(^_^)
カワハギは美味しいそうですね〜。
まだお刺し身は食べたことがありません。
10匹では少ないのでしょうね?
カレイも釣れたので良しとしましょう〜(^_^;)
波が荒い様子がお写真で伝わって来ました。
by いろは (2007-11-13 17:40) 

お散歩爺

カワハギは釣れましたね。
ゲンロクダイも一度は食べてみても良かったのでは・・・味付け次第とか。
by お散歩爺 (2007-11-13 17:51) 

PAPA

釣りは面白いですよね^^でも自分は船がNGなので(泣)7000円か~^^
by PAPA (2007-11-13 19:01) 

こんばんは^^
カワハギは皮を剥いだところしか見たことがないような~^^
最近はお店でもこのまま売っていたりしますね・・・
釣れたてが食べられるのが素晴らしいわ^^
釣る方は釣れることがいいのでしょうけれどねぇ~
10匹の釣り果素晴らしいじゃないですか・・・でもやっぱり食べるほうがいいmimimomoです^^
同じ釣り船に同船すると言うのは、同じ釜の飯を食った・・・感じかしら(’、‘?
by (2007-11-13 19:38) 

K

おじゃまします
確かに行かないことには、なんにも体験できませんよねえ^^。
カワハギも美味しそうですが、鰈も美味しそうです^^/。
by K (2007-11-13 22:18) 

Baldhead1010

昨夜はシロハギの水炊きでした^^
by Baldhead1010 (2007-11-14 07:02) 

まいまい

くぅ~!(≧∀≦)いいですねぇ~!
私もカワハギ釣りたいです~♪
カレイを狙ってるとたまに掛かってますね^^
それにしてもキレイな魚が釣れましたね~!
売ったらよかっt・・・・(笑)
カワハギの肝もおいしいんですよねぇ~♪
私もカワハギ、そのうち狙ってみます^^
by まいまい (2007-11-14 10:49) 

えっその刺身の写真はないの?
by (2007-11-17 15:22) 

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