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温泉旅行石川編 [旅日記]

 2月の16,17日に石川県に行ってきました。その様子を簡単に御紹介。

 2月14日、某居酒屋にて作戦会議。
「今回の旅ではカメラを忘れるなよ、旅行風景を一人一枚提出して、投票してもらい、優勝者を決める」
「賞品は?」
「そうだな、居酒屋1回おごりで」
「よし、やろうぜ!」

 16日、旅行当日の集合時間10分前。NOBから電話がかかってきた。
「あ、おはようございます」
「どうしたのか?」
「電車一本乗り遅れちまってさ」
「なんと!」
「ちょっと遅れるけどどうしようか?今池上なんだけど・・・」
「池上?いいよ、待ってるから早く来い」
 と言うことで、いきなりNOBが遅刻宣言。NOBらしい。
 集合場所の蒲田駅改札前にはまだ私の他に誰も来ていなかった。時刻は5:58。集合時刻は6:00と言うことになっているから、後2分しかない。
「まさか全員遅刻か?」
 と思っているところにItohshiが来た。
「なに!他には誰も来ていないのか?たるんでるな・・・なに!NOBはいきなり遅刻だと?愚かなヤツ」
 などと話をしていると、新蒲田三人組、ザワマツ、T坊、H/Kがやってきた。
「おはよう、昨晩は一睡もしてないよ、ところでNOBは?」
「電車に乗り遅れて遅刻だと、6時発の電車に乗るからまもなく来ると思うけど」
「しょうがねぇやつだな、おいてくか?」
 ちょうどその時にItohshiの電話が鳴った。GUNからである。GUNは、最初旅行に参加予定で意欲的に飛行機の手配などをしてくれていたが、どうしても外せない用事が出来てしまい、不参加となった。だが、気合で17日に日帰りを敢行することとなった。現地集合の予定だが、羽田まで見送りに来てくれると言う。
 そして、忘れてはいけないもう一人が鶴之丞。彼もどうしても仕事が休めないため、17日に現地で落ち合う事になっている。GUNは明日の朝、大好きな飛行機で。鶴之丞は今夜大好きな電車で金沢に向かう。
 ジリジリしながら待っていると、ようやくNOBが現れた。
「すんません」
 ニヤニヤしながらやってきた。まあ、必ず何かをやらかしてくれる男なので全員あきれるだけで許した。
「忘れ物は無いだろうな!」
「いや、それがよう、デジカメは持ってきたんだけど、電池が切れてて、充電器も忘れちまってよう・・・」
「なに?遅刻した上に忘れ物だと?話にならねぇな!」
「俺は携帯のカメラでエントリーするよ」
「まあ、しょうがねえな」
 6人そろったのでバスで羽田へ向かった。私は寝不足のせいか?気持悪い。
「ああ、寝不足で気持悪いよ・・・」
 ザワマツにいうと、
「飛行機が怖くて気持悪いんじゃないのか?」
「・・・ふ、そ、そんなわけないじゃん・・・」
 御存知の通り私は飛行機が大の苦手。出来る事なら乗りたくない。早くドコデモドアが発明されればいいのにと思う。
 羽田に着くとどこからとも無くGUNが現れた。


『雪の多いところへ向かう飛行機の中には途中で引き返す可能性のあるものも・・・』

 全員チェックインを済ませ、荷物を預けて、ゲートをくぐる。
 私は恐る恐るゲートをくぐったが、音はならず、一安心。だが、私はライターを二つ持っていた。一つは100円ライター。もう一つはオイル切れしているジッポーライター。
「ライターは一人一つまでです」
「じゃあ、これを放棄します」
「御自分の手でボックス内に入れてください」
 私は100円ライターを箱に入れた。その様子をT坊がニヤニヤしながら見ている。
「オイル入ってないから、つかないんだけどな・・・」
 私はT坊と話しながら進んだ。
「すみません、トレーをお返しください」
「!・・・・」
 私はトレーを持ったままだった。予想しなかったトラブルでテンパッテいたのだ。くっそー!恥ずかしい!
 そんなこんなで、飛行機の中へ。石川県小松空港までは1時間ほどで着くと言う。あっという間だろうがなんだろうが、飛行機はいやだ。仲間達は、私の緊張にこわばった顔を見ようと意味も無く私のほうを見る。俺の事はほっといてーっ!
 半ば気絶しながら1時間。飛行機は小松空港に降り立った。予想はしていたが、やはり寒い。雪もちらちらと降っている。レンタカーを借りて、まず向かったのは『安宅関』。歌舞伎の勧進帳の舞台となった場所だ。


 頼朝に追われた義経一行は山伏に変装して関所を越えようとした。安宅の関守は富樫左衛門。
 義経たちは関所で富樫に怪しまれる。
「東大寺復興勧進のために諸国を廻っているならば、勧進帳を持っているだろう?ええ!?」
「やばい、勧進帳なんて持ってない・・・」
「どうした。ん?」
 一瞬困った弁慶だが、機転を利かせて、何も書かれていない巻物を、さも書かれているように読み上げた。富樫は、一行を信じて通行を許す。しかし、目の前を通り過ぎる強力姿に変装した義経を見咎め、
「おい・・・そこの強力姿の者。顔を良く見せてみろ。貴様、義経に似ているなぁ?義経だなっ!」
「!しまった!バレタか?絶体絶命!」
 ここで弁慶がまたしても機転をきかす。
「この馬鹿者がっ!貴様がわずかの荷物を重そうによたよた歩いているから疑われるんだ!」
 弁慶は持っていた金剛杖で強力姿の義経を打ちのめした。
「(む!主である義経をここまで打ちのめすとは・・・・!)お、おい、分かった、貴様は義経ではない。もう良いから打つのをやめて通れ・・・・」
 弁慶の必死の思いを目の当たりにした富樫は、義経だと知りながら関所を通してやるのでした。
 関所を通った後、主を打ち据えた弁慶は地面に頭をこすり付けて泣きながら義経に謝るのだった。
「義経様、申し訳ありませぬ・・・窮地を脱するためとはいえ、主を打ちのめすなどとは・・・どうか、罰をおあたえください・・・」
「いいや、弁慶。良くぞ機転を利かせてくれた。罰など思いも寄らぬ」
 義経は弁慶を褒め称えるのだった。義経一行が旅立とうとすると、富樫が酒を持って現れた。
「いやいや、先ほどは失礼いたした。無礼の侘びに一献差し上げたい」
(!これは富樫殿!別れの杯ということだな・・・われらを通した事がバレれば、富樫殿も無事では済むまいに・・・)
 弁慶は心の中で富樫に深く感謝し、大杯をほし、舞いを舞った。関所の者達が舞いに見とれているその隙に義経たちは旅立った。義経たちが見えなくなる頃、
「富樫殿・・・・それではこれにて・・・・」
「うむ!」
 弁慶も義経の後を追って旅立って行ったのだった。


『右から富樫、弁慶、義経』



『冬の日本海』

 安宅関で軽く食事(蕎麦)をした後、我々は『ゆのくにの森』へ向かった。
 ゆのくにの森とは、簡単に言うと伝統文化のテーマパークといった感じ。九谷焼の館、ガラス工芸の館、輪島塗の館等沢山の「館」があり、料金を払えば体験も出来ると言う施設である。


http://www.yunokuni.jp/mori/



『さすが北陸!雪だらけ』


 このような館がたくさん有ります。昼食(蕎麦)の後。私は「九谷焼の館」で、絵付け体験を行った。好きな皿や湯飲みを選び、それに絵の具で絵をつけると言うもの。
 私は湯飲みを選び、席について説明を受けてから絵を付け始めた。だがいざ、湯飲みを前にすると、どんな絵を書いていいのか分からなくなった。しかも、湯飲みは丸いので、非常に書きにくい。この絵の具は、こするだけで簡単に落ち、何度でも書き直しがきくので失敗しても大丈夫なのだが・・・・。何しろ私は絵や字が大変に下手なので、模様などでごまかした。それでも、
「はい、出来上がりました・・・・」
 と、館のお姉さんに作品を渡す時の恥ずかしさといったら無かった。
 出来上がりは2週間後、家に送られてくるそうです。きっと誰にも見せないと思います^^;でもいい思い出の品になる事と思います。日付を書き込んでおきましたから。湯飲みの内側の底にはカワハギの絵を描いておきました。

 時刻は午後2時。チェックインの時間。カニが我々を待っている!ゆのくにの森を後にして、片山津温泉「せきや」へ向かった。


つづく


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コメント 10

無事着いたんだね。
by (2008-02-23 14:20) 

kemm

写真もですが、レポートが素晴らしいですねぇ。
近くにいてもなかなかこれだけは書けません。
by kemm (2008-02-23 14:59) 

こんにちは^^
sanjinsaiさんたちの旅っていつも何だか面白い~ ちょっと問題が起こりそうで、
でも結局無事に目的地へ・・・
飛行機無事でよかったですね~ ライターって一人一つ? 何方かもっていない人に変わりに持ってもらえなかったのかしら。そうしたら100円だって損しなかったのに^^
絵付けが戻ってきたらアップの義務あり!^^ カワハギが楽しみ~~~♪
by (2008-02-23 15:37) 

春分

勧進帳の話は、何だか話が後から面白くされている気はしますけどもね。
まあ、最後はアイヌの王になったりジンギスカンになったりする義経だし。
by 春分 (2008-02-23 15:50) 

お散歩爺

私も飛行機は苦手・・・と言ってるうちにもう100回を越えてます。
楽しい旅でしたね。
by お散歩爺 (2008-02-23 17:14) 

K

おじゃまします
私も楽焼(って素人向けのほうですよ)で「塗り絵」をしたことが何度かありますが、結構楽しかったです^^。今でもたまに使ってますが、そのときに行ったときのことも思い出せて、やってよかったなあ、と思ってます^^v。
by K (2008-02-23 17:56) 

Baldhead1010

雪に会いたくもあり、会いたくもなし・・・・^^
by Baldhead1010 (2008-02-23 20:27) 

HEIJI

天気良かったんですね。
雪景色がいいなあ。
by HEIJI (2008-02-24 10:56) 

いろは

こんばんは^^
飛行機が嫌いな方には辛いでしょうね(^_^;)
「安宅の関」を見ると、弁慶が白紙の巻物を、さも書いてあるかのように読むシーンが浮かんで来ます。
雪景色が素晴らしいですね〜☆彡
湯飲み茶碗、楽しみにしていますね♪
by いろは (2008-02-24 17:30) 

まいまい

こんにちは^^
冬の日本海はまさに演歌が似合いますね~^^
やっぱり雪って、映えますよね!
早速ドタバタで楽しそうです(笑)
by まいまい (2008-02-27 18:05) 

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